2023 名古屋から軍艦島へ(リベンジ)Day 1-2

9/9(土)(1日目:2/3)
(長崎港ターミナル~(軍艦島クルーズ)~軍艦島~長崎港ターミナル)

ツアー客や家族連れ、カップルや個人客などで満員御礼、一部に立ってる人まで居る状態でいよいよ出港。
船内はレトロと言うか、昭和の雰囲気と言うか、ちょっと古めな感じ。子供のころに戻ったかのようで懐かしい感じがする。

進行方向右手に三菱重工長崎造船所、整備中の護衛艦やドッグを眺めつつ、船は沖合に向けて進んでいく。
島に着くまでの間、航路から見える景色の紹介などがあり、約40分ほどの船旅。

波は穏やか、特に揺れることもなく、いよいよ軍艦島は目の前。
外洋が穏やかに見えても、桟橋周辺の波の状況によっては上陸ができない可能性があるとのアナウンスが流れるが、もう上陸する気満々だし、この感じなら必ず行けると確信。

島の東側に位置するドルフィン桟橋へとゆっくり近づき、船員さんの声掛けとともに接岸。船体の動揺が収まるのを待っていたのか、5分ほど経ってからようやく上陸可能とのアナウンスが流れた。

ツアー参加者が多いためか、3つのグループに分けての下船となり、まずは外国人観光客、次いで日本人観光客(2グループ)の順番で上陸。
人数が多いので流れ作業のように次々と、立ち止まって写真を撮ったりすることもできなかったため、初上陸の感動や余韻を噛みしめることもなく島内へ。

島内には3か所の見学広場があり、自分のグループは「第2見学広場」からとのことで、見学通路をぞろぞろと歩いていく。

第2見学広場にはガイドの方がスタンバイしておられ、在りし日の軍艦島について説明を受ける。

・鉱夫たちは竪坑から秒速8mの速さで地下600mまで下りて行った
・仕事場(坑道)は気温30度以上、湿度95%と過酷な環境なものであった
・仕事を終えて買ってくると、目と歯以外は石炭で真っ黒
・お風呂は共同で、海水利用の風呂、海水と真水の混合風呂、最後に真水の風呂に入った

・島へは給水船で水を運んでいたが、不足がちで取水制限が課せられたりしていた
・人口増加に追い付かず、長崎半島から海底水道を施設することによりようやく解消された
・ピーク時は5,300名もの島民がおり、人口密度は(当時の)東京の9倍だった

左手がレンガ造りの三菱の総合事務所跡、裏手にはお風呂があったとのこと。また、右手に見える階段は、主力坑であった第二竪坑へ降りるためのもの。(崩落防止のため階段が補強されてる)
長年、風雨に晒されてきたことから崩壊が激しく、何れも在りし日のイメージができない。無人島になったのが1974年なので、まだ50年ほどしか経っていないはずだが、人の手が離れるとこれほどまで痛んでしまうらしい。

次いで第3見学広場へと移動する。
ゆっくりと見学したいところが、集団で移動していることから立ち止まることもままならず、歩きながら写真を撮るぐらい。

見学時間が押しているようで、第3見学広場に着く頃にはすでにガイドが始まっていた。

・30号棟は大正5年に作られた日本最古のRC構造アパート
・各部屋の間取りは6帖一間、台所はあるものの風呂とトイレは共同
・ドルフィン桟橋から地下通路があり、雨にぬれずに30号棟まで行けた
・軍艦島で働いていた方々の給与水準はかなり高かった
・テレビ普及率が数パーセントだった時代に、すでに軍艦島では100%であった
・建物の老朽化が著しく、2020年3月に大規模な崩落があった

30号棟の痛みは相当深刻なようで、余命半年ともいわれており、この姿を見られるのもこれが最後かもしれん。
左に見えるのが、防波堤(防波棟?)の役割も果たしていた31号棟。

すぐ近くにはかつてのプール跡があったが、無残にコンクリート片が散乱した状態。底にはコースを示す白線がうっすらと残っていた。

次いで第1見学広場へと移動。なんか急かされているようで、なかなか落ち着いて見学ができない。

第1見学広場からは、遠くに見える70号棟と、高台の3号棟の説明があった。

70号棟
・島唯一の学校で、1階から4階までが小学校、5階以上が中学校、最上階と屋上が幼稚園だった
・エレベータは設定されておらず、園児も階段を登って行った
・老朽化が進んでおり、建物の屋上部分が崩落
・左に隣接する黒い建物が65号棟(報国寮)

・波(潮)を被らない高台に建つのが三菱幹部用の3号棟(社宅)
・部屋は3間あり、ここだけは各家庭に風呂やトイレもあった

見学時間に制限があり、最後は駆け足で説明が終了。
世界遺産登録の対象になっている「天川工法の護岸」を目に収めつつ、急かされるように船へと戻る。(軍艦島ミュージアムでの勉強が役に立った)
島内での見学時間は40分ぐらいだったが、倍ぐらいの時間があってもいいぐらい。

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