2013 若狭ツーリング (夏を前に海を見に行く))Day 1-2

6/29(土)(2/2)
(大飯原発~大飯町~エル・マール まいづる~舞鶴引揚記念館~あみーシャン大飯~敦賀IC~(北陸道/名神/名二環)~名古屋)

「かねまつ」を後にし、国道27号線を淡々と西へ。お昼過ぎになって気温もぐんぐん上昇。メータパネルの温度表示は28度。走っているときはそうでもないが、信号待ちが長くなると汗ばんでくる。感覚的には25度がツーリングにベストかな。

青戸の大橋を渡り、大島半島へ。現在、国内で唯一稼動している大飯原発がある場所。併設のPR館を見学してみたかったんだが、橋を渡ってすぐに検問。更に進むと、原発近くには護送車にパトカー、バリケードと完全閉鎖状態。テロ対策なのか原発反対派を警戒してのことなのか。いずれにせよ見たかったPR館には辿りつけず。
ちなみに見たかったPR館は「エル・パークおおい」って施設。以前は「原子炉建屋」「タービン建屋」「中央制御室」などがガラス越しに見学できたらしい。平和ボケすぎだと思う。

已む無く来た道を戻り、再び国道27号線。
暑さでヘバってきたので、「おおい町情報交差点ぽーたる」なる道の駅もどきで休憩。よくわからんけど蒸気機関車が展示され、併設の駅舎も立派。大飯町だもんねぇ・・・。
大きな電光掲示板では、原発の安全性をアピールする広告がクイズ形式で流れていた。

エアコンで涼もうと中に入ると、なんで?ってなぐらい立派な鉄道模型(ジオラマ)の展示。鉄道にゆかりがある土地には思えんけど・・・。
よく見てみると、ジオラマは大飯町をモチーフにしているようで、先ほどの見た蒸気機関車と駅舎。遠くには原発が見える・・・。新幹線の駅舎や車両もあったりするので、発展する郷土を創造し造ったものなんだろうねぇ・・・。ホント、建物(箱物)ばかりが立派、見るものもないので更に西へと進む。

東舞鶴から若狭湾沿いを走る県道へ。しばらくすると舞鶴クレインブリッジなる立派な橋。人口と交通量から不釣合いな橋、これも電力会社の負担で造られたんだろうなぁ。この辺りは福井県の原発銀座を含め電力会社の施設ばかり。誘致にはそれなりの理由があるだろうし、外野からあれこれ言うつもりはないけど。その電力で生活している身分だし。

舞鶴湾沿いの静かな道を進んでいくと、大きな駐車場と立派なフェリー。舞鶴港のフェリーターミナルはこんな場所じゃないし、何だろう?と見てみると「エル・マールまいづる」って電力会社の施設らしい。フェリーがPR施設とはなんとも豪華なもんで。陸地と固定されているようで、海原に出るこはない船らしい。

どんな施設かと入ってみると、コンセプトがイマイチ不明。電力会社の施設にも関わらず船の紹介ばかり。古くは商業港、その後は軍港として栄えた土地柄なので、船と縁深いのは分かるけど。

大阪商船は今の商船三井かな? 昔は世界一周航路があったらしい。豪華クルーズではなく移民が主たる目的のようで、時代を感じる。

最上階(3F)は外に出ることもできて甲板っぽくなってる。外観も内装も船っぽくはなってるんだけど、フェリーをよく利用する身からするとどこか不自然なんだよねぇ。船の格好をしてるのに船じゃない、動かないってのが気色悪いし。なんでわざわざ船でPR館なのか意味不明。

海釣りを楽しむ家族が居たり、舞鶴湾の海は静かで眺めもいいんだけどねぇ。
で、結局のところ、この施設って何なんだ??って疑問符いっぱいで歩いていると、地下1Fがあるらしく。

電力会社ちっくな展示もちゃんとあった。船の機関室をイメージしたエネルギー体験館なる施設。
原子力は発電時にCO2を排出しない地球に優しいって紹介文。東日本大震災であんな目にあったにも関わらず、まだ言うか?って思うんだけど。

ちょっと不愉快な気分になりつつバイクへ戻る。気温は30度近くまで上昇、冷たい水でクールダウン。海岸線の道をのんびり流しつつ、まだ時間に余裕があるので更に観光。

10分ほど走って「舞鶴引揚記念館」に到着。引揚ってなんすか?って思う反面、軍港として栄えた舞鶴なだけに戦争に関連するものだろうと思いつつ入館。
入館してすぐの場所に説明文があったので熟読。終戦後、旧満州や中国などに残された日本人は600万人以上。その中で、ソ連軍の捕虜としてシベリアに抑留された方々の苦労を記録する資料館とのこと。日ソ間の条約が一方的に破棄されてとのことらしいが、学校で習った記憶はないんだけど。終戦後は、みなさん無事に日本に帰ってきているものとばかり思ってましたが。

解説文のすぐ隣には赤紙。初めて見た。この時代に生きていたら、これを受け取った瞬間に固まるよなぁ。今の平和が当たり前のことになってる。

満足な食事も無く栄養状態は最悪、零下30度の極寒で森林伐採や鉄道建設などの過酷労働を強いられ、バラック小屋での生活だったとの紹介。ソ連による非道が公になり、帰還が開始されたものの、最後の帰還者は昭和33年。終戦から13年経過。ちなみに「岸壁の母」は当地が舞台らしい。

一通りの見学を終えて外に出ると、引揚港のあった舞鶴湾がすぐ目の前。先ほどの橋が興ざめ、センスが理解できん。

資料館を後にし、汗を流そうとお風呂へ。
この辺りは日帰り温泉が結構あって、その中でも安値だった「あみーシャン大飯」ってところへ。遠くからでも分かる立派な建物。中央の建物を中心に、両サイドにドーム? 土地柄のせいか、どうしても原発の屋根に見えてしまう・・・。入湯料は驚きの300円! イマドキ銭湯でも400円程度なのに破格。されにお風呂は直通エレベータで最上階、円形の展望風呂。なんちゅー贅沢な造りじゃ。どうせ補助金か。

さっぱりしてお風呂から上がると、入口にこんなものがあった。何重もの安全対策が施されているんだろうけど、先の震災で安全神話は崩壊。一時期は全て停止した原発も、再稼動に向けて動いていたり。喉もと過ぎたか。

そろそろ帰り始めないといけない時間なので、国道27号線を東へと走る。
途中、小浜市のあたりで、ドライブインがまさに取り壊されているのを目にする。またひとつ、昔ながらのドライブインが消えていく(悲) ここ(ドライブイン若狭松風)もツーリング時に何度か立ち寄った記憶、寒い中でうどんを食べて暖まったこともあったなぁとしみじみ。

国道を敦賀まで走り、敦賀ICから北陸自動車道へ。途中、家族へのお土産購入でSAに1回止まっただけ、あとは名古屋まで高速を乗り継いで一気。

20時 自宅に無事到着。今日の走行距離は475km、日帰りでこれだけ走ったのは久しぶり。ほとんど疲れが無いのは高速多様、大型バイクならではか。

本日の走行距離 457km(18.9km/L)

この日(1/2)   2013 若狭ツーリング 目次