30年前の就職活動(5)
3社目。
自分のために大学にまで足を運んでくれた会社。
感謝の気持ちとともに何かの縁を感じ、藁にもすがる思いで会社見学へ。
下宿先の岐阜からJR線と地下鉄に揺られ、名古屋市内にある本社ビルへ。
従業員が1,000人を超える会社なので、さぞや立派なビルだろうと思っていたが、目の前に現れたのは3階建てのボロ。昭和30~40年代に建てた雰囲気。
一度、目の前を通り過ぎて遠くから眺めてみたが、親会社工場の隅っこに申し訳なさそうに建ってる感じ。うーん。
正面玄関から入り、受付の方に会社説明会に来た旨を告げる。
(今では珍しくなったが、このころは受付嬢が居るのが不思議じゃなかった時代)
集まった学生は5名ほど。会社の方は2名。建物の外観同様、内部もこんまり、会議室も狭くて窮屈。
定刻時間になって説明会が開始。
会社紹介のパンフレットを手渡され、会社の成り立ち、事業所の所在地(勤務先)、親会社との関係、現在進行中の事業などの説明を受ける。また、給与体系や寮についても。
人事の方の説明は分かりやすく、学生に気を使って冗談を交えるなど、和やかな雰囲気で1時間ほど。前回の冷蔵機器メーカでの冷遇を思えば、かなりの好印象。
なお、面接を受ける際には大学の推薦状が必要とのこと。
子会社って、無理難題を親会社から押し付けられるイメージがあって印象はよくないが、これも何かの縁だし、面接(入社試験)を受けてみることに決めた。
(つづく)